現代アジア経済論B シラバス
馬場敏幸
a. 全体のテーマ
現代アジア経済論Bでは、Aで学んだはじめに急成長した国に、少し遅れるようにして発展した国々について学ぶ。そうした国が発展するためにどのようなことが必要なことが考えてもらいたい。これら少し遅れて発展した国で経済通貨危機が起こり、瞬く間に近隣アジア諸国に、そして世界にも大きな影響を与えた。何故このようなことが起こったのか?そして危機からわずかの間に発展が再開された。何故そのような短期間で危機を克服できたのか?さらにアジア各国について国別または産業別に焦点を絞って講義を展開し、より深くアジアに対する理解を深めてもらいたいと考えている。本講義の目的はAと同様、アジアの人たちとかかわりを持ったとき、相手を深く理解し、真のパートナーとなれるよう、その基礎知識習得を行ってもらいたいというものである。
b. テキスト・参考図書(あいうえお順):Aと同様。適宜講義で紹介
c.評価方法とその基準:テストによる評価が中心
d.講義計画
以下のトピックスについて講義で適宜とりあげる。順序は目安であり、進展状況などに応じ講義順番の変更もありうる。
1. ASEANとは何か?
2. ASEAN4諸国の発展
3. インドネシア(大国の戦略、フルセット型工業化志向)
4. マレーシア(小国の戦略、輸出志向工業化戦略)
5. タイ(国営化から民営化へ、投資誘致戦略)
6. フィリピン(初期の優等生、その後混乱と経済の停滞)
7. 通貨危機の発生と大混乱、そして急速な回復
8.
アジアの自動車産業:実は日本と同時期に自動車産業が芽生えていた?
9.
裾野産業:目立たないけれども今や世界が注目、日本がすごいのもこのおかげ?
10.
技術移転:自国だけで発展できる?それとも先に進んだ国の力をかりる?
11.
時間があれば 自動車産業、電機・電子産業、裾野産業
(時間があれば後発国の戦略として、ベトナム・ラオス・ミャンマーなど、そして産業でも農業、繊維産業、電機・電子産業なども紹介。他授業との兼ね合いもあるが、場合によっては中国、インドも授業で紹介する)